疾走2005/12/17 23:13

疾走
「孤独」の反意語って?今日から公開になった、重松清(直木賞作家)原作の「疾走」

すご~く重い映画だった。僕は原作も読んだことがないし、全く先入観なしにただ見てたんだけど、特に終盤はテーマの重さに結構考えさせられた。映画のパンフレットに映画評論家の森直人さんも書いているが、「カナリア」とそのテーマが重なるところがあったと感じた。あと、「リリイ・シュシュのすべて 」の世界観とも重なった。

「どうして、にんげんは死ぬの?」
この問いかけから始まり、
「誰か一緒に生きてください」
に繋がる。
 
舞台挨拶で、中谷美紀さんが「究極の孤独」と言っていたが、正にその通りである。おそらく、にんげんが最も恐れる「孤独」という感情。おそらく、「死」に最も近く感じるにんげんの感情ではないだろうか?
僕は「孤独」という感情は、全て自分の内面から出てくるもので、きっと人と真剣に向き合うことができれば、埋めることのできる部分だと思う。すごく悲しい映画だけど、暖かさを改めて知ることができた映画だった。

監督・脚本:SABU
原作:重松清「疾走」
出演:手越祐也、韓英恵中谷美紀豊川悦司
配給:角川映画/エンジェル・シネマ
シネスイッチ銀座