遠くの空に消えた2007/09/01 00:46

into the faraway sky
行定勲監督・脚本作品の遠くの空に消えた

楠木亮介(神木隆之介)は、東京から馬酔村へ父・雄一郎(三浦友和)とともに転校してきた大人しい男の子。
土田公平(ささの友間)は、馬酔村のガキ大将的存在。
柏手ヒハル(大後寿々花)は、UFOと交信を続ける謎の少女。

亮介の父・雄一郎は空港建設のために、馬酔村へやってきた。亮介は、公平と出会い、ヒハルと出会い、環境の変化とともに、自分も変えてみようと一歩を踏み出す。

映画は、まぁそうだね、宣伝どおりのファンタジー。すごく独特の世界。その世界観はもちろん創られたものだけど、完成している。どこか、現実味があるのがいい。

知ってるかい?

蜂は航空力学的に言えば、飛べる構造じゃないんらしいんだ。

なのに、実際は飛んでるだろ。

何故だと思う?

蜂は飛ぼうと思ったから飛べたんだ。


信じることで願いが叶う、

人はそれを、奇跡と呼ぶんだ。

奇跡は起こるものじゃなくって、起こすものなんだよね。パンフレットにある、メディアアーティスト八谷和彦氏の言葉。
「子どもじゃなかった大人はひとりもいない。しかし、ほとんどの大人は、子どもだったときの気持ちを忘れてしまう。」

何が変わったんだろうね。同じ人間なのに。意識はしていないのに。

雄一郎と公平の父・信平のエピソードで、信じる、信じ抜く事の気持ちよさを感じた。年を重ねる度に、人はその時にできなかった事が溜まっていく。後悔と呼ぶものかもしれない。

ひょっとしたら、その後悔を正当化するために、経験と知識で僕らは自分を守り、つい出来ない理由を見つけてしまいがちになる。でもね、長い年月を経て得た知恵を最大限に活用することで、子どものころにはできなかった奇跡だって起こせるようになってるはずなのにね。

最後は、勇気。勇気をなくしちゃ一歩が踏み出せないもんね。失敗したって、次はもっといい方法見つけられるから。

監督・脚本:行定 勲
出演:神木 隆之介、大後 寿々花、ささの 友間、 ほか

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_ APRIL FOOLS - 2007/09/02 00:32

大後寿々花の『リリィ・シュシュ』になるか!? 『遠くの空に消えた』8月18日公開。空港建設に揺れる馬酔村にやってきた転校生の亮介は、地元の悪ガキ・公平と、UFOを探す少女・ヒハルと出逢う。空港建設に反対する大人たちと、それに振り回される子供たち。3人の秘密基地を壊され、怪我を負ったヒハルのため、亮介たちはある"奇跡"を計画する!
映画『遠くの空に消えた』公式サイト

リアルとファンタジーの間をいく童話ちっくな世界観。なんとなく心惹かれるのに、あと少し浸れない。ズレた大人、ロシア女と天使とUFO、そしてあえての下品さという馬酔村を彩る半歩ファンタジックな存在たちは、子供が描く絵みたい...

_ Akira's VOICE - 2007/09/02 10:33

ファンタジーといえばファンタジー。
シュールっちゃあシュール・・・。

_ 試写会帰りに - 2007/09/02 11:32

子供時代に本気で信じていたこと。本当に望めばそれが真実になっていくこと。そんなピュアな気持ちを思い起こさせてくれる『遠くの空に消えた』。普通に子供達の物語として観ると、色んなものが残りそうだけど、「奇跡」「ファンタジー」という言葉のコピーがついた途端に色..

_ ひるめし。 - 2007/09/02 14:18

最後の夏休み、史上最大のいたずらを。

_ 駒吉の日記 - 2007/09/02 21:41

遠くの空に消えた 完成披露試写会(国際フォーラムC)

「飛ぼうと思ったから、飛べたんだ」

本当は親子招待なのですが、ブロガー枠で参加できました。運営スタッフに小学生、ということで仲間のマーク入りの赤いTシャツで元気良くお出迎え。赤いバルーンも飾られていまし

_ ダディャーナザン!ナズェミデルンディス!! - 2007/09/03 00:50

人気ブログランキングの順位は?


『UFOの存在を君たちは信じる?
信じるかどうかが問題なの。』

最後の夏休み、史上最大のいたずらを!
少女のために、少年よ奇跡を起こせ!


きみのためなら、ぼくらは、UFOだって呼べるんだ。




_ 探偵学園Q 最新情報 - 2007/09/03 02:36

神木隆之介 主演ドラマ「探偵学園Q」主題歌The Brilliant Green「Stand by me」

_ 5125年映画の旅 - 2007/09/03 06:46


都会育ちの少年・亮介は、父親の仕事の都合で田舎の村に越してくる。ここでは空港を建設しようとする国と、村の自然を守ろうとする村人との間でイザコザが起きていた。父が空港建設の責任者だった亮介は周りから浮いてしまうが、地元の少年・公平と、UFOを信じる不思議...

_ アンディの日記 シネマ版 - 2007/09/05 16:31

感動度[:ハート:][:ハート:]       2007/08/18公開  (公式サイト)
笑い度[:ラッキー:][:ラッキー:]
空想度[:きのこグリーン:][:きのこグリーン:][:きのこグリーン:]
満足度[:星:][:星:][:星:]
 
【監督】行定勲
【脚本】行定勲
【主題歌】Cocco 『甘い香り』
【時間】144分
【出演】
神木隆之介/大後寿々花/ささの友間/小日向文世/鈴木砂羽/伊藤歩/長塚圭史/田中哲司/柏原崇/チャン・チェン/石橋蓮司/大竹しのぶ/三浦友和


<ストーリー>

緑が広がるのどかな村に、都会から一人の少年が転校してきた。おかしなギャングの集団がいたり、怪しげなバーがあったりと、一風変わった村だったが、住民たちは皆幸せに暮らしていた。その平和な村に空港建設の話が持ち上がり、反対する村人たちは建設会社と争っていた。実は、少年の父親は、空港建設のために、村に転勤してきたのだった。村の人々に溶け込み、冷徹な父親に反発していた少年は、悪ガキ仲間とある作戦を思いつく。
(goo映画より)

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_ |あんぱ的日々放談|∇ ̄●)ο - 2007/09/07 23:21

真夏の舞台挨拶2本立てピンクの「クローズド・ノート」Tシャツ(ココ)を着て参戦した1本目のレポートは、この前握手してもらった(ココ)行定勲監督、神木隆之介・大後寿々花のドラマ『あいくるしい』コンビが贈るファンタジー映画『遠くの空に消えた』。会場は渋谷駅前....

_ サーカスな日々 - 2008/05/20 13:00

『春の雪』の行定勲監督が7年間温めてきた物語を映画化した感動作。平和な田舎町で空港建設をめぐる大人たちの争いに巻き込まれながらも、たくましく生きる子どもたちが起こす小さな“奇跡”を描く。都会から来た主人公を演じるのは『妖怪大戦争』などの天才子役、神木隆之介。共演は『北の零年』『SAYURI』などで注目されている大後寿々花。彼らの名演が、忘れかけていた大切な“信じる心”を思い起こさせる。[もっと詳しく]

「児童ファンタジー超大作」?ファンはタジタジとしているよ(笑)

行定勲監督は、もうすっかり中堅監督として定着した観がある。
監督としての評価がつくということは、単純にいえば、自分が思うようなキャスト・スタッフの布陣で臨めるということだ。
あけすけにいえば、もっとも重要な制作費がある程度潤沢にあり、ということは配給ルートがしっかりして上映館がかなりの数で保障されているということである。

快進撃は01年直木賞を受賞した金城一紀原作の「GO」を、窪塚洋介、柴咲コウ主演で映画化し、その年のキネ旬1位に輝き、日本アカデミー各賞を独占したころから始まっている。
04年「北の零年」では、吉永小百合、渡辺謙、豊川悦司などのキャストで北海道でたっぷりと時間をとった重厚な歴史大作に仕上げている。
同年、日本国内のベストセラー記録をうちたてた片山恭一の「世界の中心で、愛を叫ぶ」を、これまた、柴咲コウ、大沢たかお、長澤まさみという人気どころを揃えて、映画も大ヒットさせた。
05年は三島由紀夫原作の「春の雪」を、竹内結子、妻夫木聡というベスト・カップルに演じさせ、その年の日本アカデミー賞の主要な賞を独占した。
07年は沢尻エリカのプッツン会見で話題になってしまったが、「クローズド・ノート」ではまずまずの配収10億円を記録した。



けれど、本当はこの監督は、こうしたメジャー系大作とは別個に、自分の撮りたい映画のモチーフを強く持っているのだと思われる。
行定勲の監督史は、岩井俊二監督のTVドラマ(後に劇場映画化)の「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」(93年)の助監督経験から始まっている。
「打ち上げ・・・」は小学生のふたりの仲のよい男の子が、お互い好きな同級生の女の子のためにプールで競争し、勝った方が女の子と駆け落ちする、というお話だ。作品としては、勝負の後、異なる二つの