虹の女神2006/11/04 23:52

虹の女神
岩井俊二プロデュースということで興味があり、「虹の女神」を見てきた。

『切ない。』僕の感想。これ以上は上手く感想を表現できないかな…

智也(市原隼人)とあおい(上野樹里)の微妙な距離感がすごく共感できる。(二人の演技もすごく自然体というか吸い込まれるような感じでした。)いつの間にか生まれる想い。恋だと自覚するまでには時間がかかるのかもしれない。

うん、自覚しても、何か壊してしまうようで、どうにもこうにも何もできなくなる。時間をかけて作ってきたものであればあるほどそうなってしまいそう。

あ~相手の気持ちが分かるような道具をドラえもんが出してくれればいいのにって。(いい面も悪い面もあるんだけどね。)

この切ない気持ちって、不器用さ、若さが生み出すのかもしれない。年を取れば取るほど、器用に失敗しないように生きようとしてしまう。自分を傷付けないようにって。

胸の詰まるような想い、持てるのって辛いけど、幸せなのかもしれない。

それからタイトルにも使われてる≪虹≫。あおいの才能溢れる強さ、実直さを感じさせる一面、その間にある不安、弱さを感じさせる一面。それと真っ直ぐな虹(環水平アーク)ってすごく重なった。

本編は8章構成で作られてる。見始めた時は、虹に併せて、7章かな?とか想像してた。僕の勝手なこじつけだけど、目に見える7色の虹の色の他に、実は目に見えない色があって、本当の虹色って実はこの色なのかもしれない。虹は儚く消えて、触れないように目に映るんだけど、実はいつもそこにある。ただ僕らが虹と分からない色でそこにあるから気付かないだけなのかもしれない。

あおいが作った「THE END OF THE WORLD」もすごく美しい映画だった。全体的に台詞まわしが結構テンポいいし、笑わせてくれるところも沢山あって、映像も音楽も上手く混ざり合った、すごくいい「切ない」映画でした。


プロデューサー:岩井 俊二、橘田 寿宏
監督:熊澤 尚人
脚本:桜井 亜美
出演:市原 隼人、上野 樹里、蒼井 優 ほか
主題歌:「The Rainbow Song ~虹の女神~」 種 ともこ