河童のクゥと夏休み2007/07/28 23:21

河童のクゥと夏休み
河童のクゥと夏休みをシネリーブル池袋で見てきた。

クゥ(冨澤風斗)は江戸時代からよみがえった、河童の子供。
上原康一(横川貴大)は東京都東久留米市に住む小学生。父・保雄(田中直樹/ココリコ)、母・友佳里(西田尚美)、妹・(松本環季)の4人家族。
オッサンは、康一が拾った!?上原家の飼い犬。

ストーリー。康一が学校の帰り道に河原で不思議な石を見つけ、何百年も中に閉じ込められていたクゥが復活する。クゥの存在を秘密ししたまま、康一家族とクゥの楽しい生活が始まる。しかし、クゥの噂は広まりついにマスコミにばれてしまう!そこで、家族がとる決断は、そしてクゥの決断は?

久しぶりにアニメーションを見た。子供が多いかなと思ったんだけど、映画館は8割は大人。
アニメにしては、単純明快って訳ではないかもしれない。(表面的なストーリーとそこで訴えたいものの深さを鑑賞側で埋められる。僕の好きな感じの映画。)河童という超フィクション!?(ともいえないか)な存在を中心に据えながらも、人間の日常をリアルに描いている作品だと思う。

オッサンの存在がいい。

映画のパンフレットに監督が書いているんだけど、「世の中みんな敵でも、自分を理解してくれる人が身近にひとりでもいればいいじゃないか。」って。

人はつい、得たいの知れない「みんな」ってものを意識してしまう。「みんな」って存在は実体としてはないのにね。なぜか、そこに受け入れて欲しいという欲求で、つい本当に自分の信念を曲げてしまったり。

本当の優しさって、そういう時に問われる気がする。誰にだって、あなたのことを信じてくれる人はいるものです。日常に溺れるとつい見えなくなる。けど、あなたが本当に辛いとき、その人は普段と変わらず接してくれるはずです。恥ずかしながら、そんな時でないと気付けなかったりするものなんです。

そんな大切な人に気付くこと、そして感謝すること忘れずに生きていかなきゃなって改めて思うことのできた映画でした。

監督・脚本:原 恵一
原作:小暮 正夫 「河童のクゥと夏休み」
声の出演:冨沢 風斗、横川 貴大、植松 夏希、田中 直樹(ココリコ)、西田 尚美、なぎら 健壱、ゴリ(ガレッジセール)ほか