ジョゼと虎と魚たち2007/07/22 15:36

ジョゼと虎と魚たち
ジョゼと虎と魚たち

くみ子(ジョゼ)(池脇千鶴)は、脚が不自由で歩けず、祖母と二人っきりで育てられてきた女の子。強がりで口は悪いが料理は上手い。恒夫(妻夫木聡)は、麻雀店でバイトをする普通の大学生。香苗(上野樹里)は、福祉の仕事につきたいと頑張る女子学生。

恒夫がジョゼに出会い、何故かジョゼに惹かれていく。恒夫は香苗と付き合うのだが、ジョゼの事を忘れられず、ジョゼと一緒に暮らす。

切ない映画だ。別れて会える人と会えない人がいる。
会えないってどういうことだろうって考える。

ネタバレっぽくなるけど、逃げた時。自分から逃げ出した時。相手のためを装ったり、嘘をついて、自分に嘘をついて、自分のために、自分を正当化して逃げ出した時。そんな時は、想いを貫き通せなかったことを後悔する。そしてその後悔は、時とともに消えないものなのだ。

一生付きまとう。何もできなかった、しなかったと。

ジョゼには僕も惹かれる。人は強さという仮面を被って生きることが必要な時もあるのだ。無理してる、けど、そうしないと、そうやって頑張れる時だってあるんだ。彼女の強さの支えは、ひょっとしたら恒夫なのかもしれない。

そう想うだけで人は救われる時もあるんだよね。
恋って辛いときもあるけど、生きてく力になってるね。

監督:犬童 一心
原作:田辺 聖子
脚本:渡辺 あや
出演:妻夫木 聡、池脇 千鶴、上野 樹里 ほか